研修制度Training system
階層別に必要な知識や技術の習得、専門職としてのスキルアップが育めるよう、年間を通じて研修を行っております。
新人職員基礎研修
毎年4月に新入職員を迎えるにあたって、当法人の研修センターにて知識、技術、行動、気づく心などに大別した集合研修を行っています。 社会人としての姿勢やマナー、法人の理念、就業規則といった一般教育はもちろんのこと、専門職として身につけるべきプログラムを1週間にわたって受講していきます。
この研修では、単に知識を詰め込むだけではなく、何が問題かを見抜く力、それを解決するための方策を構築し、実行していく力をつけることを目的としています。そのためには、自らが学ぶ姿勢を持ち続けることが必要であることも教えていきます。
知識がどれだけあっても、実践につながらなければそれは宝の持ち腐れに終わってしまいます。「知っている」ではなく「している」へ、やり抜くために、できるようにするためにはどういう教育が効果的かという視点で、研修を企画・立案しています。
こうした研修を通じて、EBC(エビデンス・ベースド・ケア)※ができるモチベーションの高い組織作りを目指しています。
※EBC:成果の出るケアの一つ一つには根拠があり、その為のケア手法を確立していく
主なテーマ
- ・ 社是、経営理念、基本方針
- ・ 感染症発生動向と施設の危機管理について
- ・ 就業規則、勤怠管理
- ・ 自立支援のシステム(高齢者のリハビリテーションケア)
- ・ 高齢者の基礎医学
- ・ なぜパワーリハビリが高齢者(認知症含む)に有効か
- ・ 認知症ケア(正しい理解)
- ・ パワーリハビリの使用方法について
- ・ ICF(国際生活機能分類)の視点を活かしたケアプラン
- ・ リスクマネジメントの取組みと記録・報告方法について
- ・ 介護技術について(腰痛対策含む)
- ・ 個人情報保護法について(記録の書き方含む)
- ・ 介護保険制度について
- ・ 接遇、社会人としてのマナー
- ・ 高齢者虐待と身体拘束について(人権尊重)
- ・ 介護記録の書き方
- ・ 緊急時の対応・訓練
スーパーバイザー制度
新入職員研修を終えると、各施設への配属となります。そこでは、まず施設内の研修を行い、建物・設備の状況や、各フロアの業務内容等を学習していきます。
このときから、新入職員1人にバイザー(指導者)がつき、OJTでの教育を行っていきます。バイザーは法人独自の「介護手順チェックリスト」に基づいて、マナーや認知症高齢者への接し方から、三大介助の手法といった実践的なことに至るまで、丁寧に指導を行っています。
事業所別研修
「介護の質向上」のため、年間を通じた研修を開催
各事業所においては、年度末に次年度の年間研修計画を立てて研修を行っています。高齢者虐待防止や感染症対策といった法定研修から、介護の質を上げるために、各々の事業者が独自に企画したテーマに至るまで、毎月数回にわたって開催されます。
研修の目的は、課題への気づきと改善、組織的な問題を含めた背景要因の理解と業務を調整することで、安心して生活できる環境を構築することです。そのためには、知識や技術の追求はもちろん、考え方や捉え方を追求する人財を育成することが重要となります。
また、下記に記した基礎的な研修については、交代勤務者が全員参加できるように複数回開催しています。それでも、勤務の都合でどうしても参加できなかった者には、資料の配布と受講レポートの提出などにより、必ず全員が受講できるシステムを取っています。
主なテーマ
- ・ 事故防止、リスクマネジメント ※
- ・ 基本的介護技術
- ・ 高齢者虐待防止と身体拘束廃止推進 ※
- ・ 接遇
- ・ 感染症、食中毒予防 ※
- ・ コミュニケーション
- ・ 褥瘡対策 ※
- ・ ケアマネジメント(アセスメント・ケアプラン含む)
- ・ 看取りに関する研修
- ・ 防火訓練 ※
- ・ 人権・権利擁護
- ・ 認知症ケア
- ・ 組織マネジメント
- ・ 安全運転研修
- ・ 環境調整
- ・ 緊急時の対応・訓練
- ・ ストレスマネジメント
- ・ 記録の書き方
※は法廷研修
外部研修会への参加
今後、ますます重要となる認知症の高齢者に対する介護の質を向上させるため、当法人では、行政機関が主催する認知症介護実践者研修・実践リーダー研修に積極的に職員を派遣しています。年間の開催数や受講可能人数に限りがありますので、勤続2年以上の職員の中から、業務経験や勤務態度などを基に法人で選抜して派遣します。
受講者は、自身のこれからの業務遂行にあたって、その知識を生かすだけでなく、事業所内研修を通じて内部で知識・ノウハウを共有したり、外部向けの研修を行うことで地域での認知症に対する啓蒙活動を行ったりしていきます。
また、個別ケアを行うことが、ご利用者に対するきめの細かいサービスの提供が可能となり、ケアの質の向上につながることから、必要に応じてユニットリーダー研修に派遣しています。
管理者研修
介護施設を運営する管理者は、「サービスと経営とのバランス」に配慮しながら舵取りを行わなければなりません。施設の管理者に新たに就任する時やフォローアップのため、経営学をはじめ、コミュニケーション手法・マネジメント手法・倫理観・人生観・職業感などの幅広い領域を網羅した研修を実施し、スキルの取得と向上を支援しています。
その実力を発揮することで職員のモチベーション向上につなげ、内部監査と連携して実際に現場で活かされ実現できているかなどを評価し、介護施設運営にかかわる人材のレベルアップと介護業界全体の地位向上、ケアの質の向上を図っています。
各種発表会の開催
各施設において、毎年テーマを決めて事例発表会を行っています。 そして、発表コンテストを行い、全施設の中から優秀な発表を行った施設を選抜し、毎年全国レベルで行われる研究会やセミナーでの発表を行っています。(例:気づきを築く全国ユニットケア実践者セミナー)
また、リハビリ職員による法人全体での症例発表会も行われ、各施設のリハビリ職員が一同に会して、症例の発表を行います。 発表に対しては、核心をついた質問や、自身の経験を踏まえた提案など、非常に活発な討議がなされます。日ごろ、接する機会の少ない他施設の職員との交流により、得るところの多い発表会となっています。
資格取得サポートQualification support
入職後3年間の実務経験を積むことで、介護福祉士の国家資格取得を目指します。
介護福祉士国家試験・介護支援専門員試験受験対策
養成施設や福祉系の大学などで履修歴がなくても、介護の実務を3年以上重ね、実務者研修を受講することで、介護福祉士の国家試験受験資格を得ることができます。
当法人では、働きながら介護福祉士国家試験や介護支援専門員試験の受験に挑戦する職員に対し、法人内で受験対策講座を開催し、模擬試験を実施して合格に向けサポートいたします。
資格取得支援制度
当法人では、働きながら資格取得を目指す職員をサポートするために、学費貸与の制度を設けています。
初任者研修、実務者研修、そのほか行政が行う研修などを受講する職員にたいし、受講料や教材費などの学費を、最高で15万円まで無利子で貸与します。さらには、資格取得後一定期間法人で勤務することにより、その返済を免除しています。